「それなら、望みどおりつれてってやるよ」
周りのくくくっ、という笑い声が聞こえてきました。私はこうなることを最初から予期されていたのか、それとも予想外に私がいやらしかったのか、そのときは知ることもできませんでしたが、すごいマゾなんだな、M女の素質十分だな、と声が聞こえてくると、なんだか恥ずかしくなってきて、体中は真っ赤でした。
冷たい廊下の中を這って歩きました。ビデオを持っている人、写真を撮っている人、それぞれが私の後ろをついてきました。
「あぁ・・・あぅぅ・・・やっぱり恥ずかしいです・・・・」
「なら、コレをあげよう。」
そう言われると私の口には猿轡がはめられました。目には目隠しをされたのですが、なぜか少しずれていて外の様子が少し見ることが出来ました。
冷たい廊下を後にして、フロントを通り、街に出ました。不思議なことに人とはすれ違わず、ホテルのフロントの人も、表情一つ変えずにかぎを預かってくれました。街中はさすがにこの季節でも少しひんやりしていました。
「うわ、なんだあれ!!!」
ちょうど入ってくるカップルと鉢合わせになったのですが、しげしげと見ている彼を彼女がひっぱたいて、腕を抱えられて、フロントのほうに向かっていきました。
恥ずかしい・・・・
私は顔を逸らしながら、外に出るのですが、
「おい牝犬!まっすぐ見ろよ!」
などといわれて、仕方なく前を見ました。心なしか、みなさんが厳しい声をかけてくるのです。まるで私が奴隷になったかのように。
しかし、私が前を見ると、そこに意外な人が立っていました。
「あかね・・・・・。」
顔を見上げると、そう・・・数日前に別れた彼氏だったのです・・・・・。
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